補聴器には、耳あな、耳かけ、ポケット形などの種類があります。
あなたのお耳に快適な補聴器を選択、調整いたします。
1.耳穴型
●オーダーメイドタイプ(カスタム型) 販売店で耳の型を取ってメーカーに送り、メーカーではそれをもとにして 「シェル」とよばれるプラスチック製の外枠を作り、その中に機械を組み立てる 一般的に大きさによって、3タイプに分ける。 ■フルサイズ《耳の穴を大きくふさぐサイズ》 (フルカスタム、フルシェルタイプetcともいう) ■カナル《耳の穴の入り口をふさぐサイズ》 ■マイクロカナル《耳の穴の奥に入るサイズ》 (ミニカナル、プチカナル、CICともいう) もちろん、各々の耳の穴の形、耳道の大きさによって出来あがりには差がある。 注文を受けてから制作するので、手元に届くまでには1週間から2週間かかる。 ●レディメイドタイプ(挿耳型) テレビやラジオを聞くときに使うイヤホンのコードの無い先端部分だけのような 形をした補聴器でイヤホン形ともいわれる。耳に差し込んで使う既製品の補聴器。 購入してすぐ使用できる。 【長所】・小さく、軽い。 ・音の方向感がつかみやすい。 ・マイクが耳の穴の位置にくるので、音の入り方が自然である。 ・オーダータイプは耳にぴったり入るので、はずれにくい。 ・機種によって異なるが、比較的目立ちにくい。 ・運動するのに適している。 ・装用耳前方の音をよくひろう。 【短所】・マイクとレシーバが近い位置にあるので、耳にあっていないとハウリング (ピー音)がおきやすい。 ・形が小さいので、人によっては電池交換やつけたりはずしたりが行いにくい。 ・耳道の形によっては装用しにくい時がある。また、一度でピッタリ合うもの ができない事もあるので、何度か作り直して、入れやすくしたり合わせるこ とが必要になる。 (基本的にはシェルの再製作は何度でも無料・・・メーカー、販売店に確認を) ・スイッチやボリュームの付いているものは、つまみが小さいので操作に若干 の慣れが必要。(最近はデジタル補聴器などスイッチやボリュームが無いも のが主流になってきている) ・高度難聴、重度難聴の方には向かないものが多い。 ・価格が比較的高い。 ・手入れのしかた、扱い方によっては故障がおきやすい。
2.耳掛け型
最近は少なくなってきているが、耳穴形が普及する前は一番使われた形の補聴器。 補聴器先端に「フック」と呼ばれるところがあり、そこにチューブがついて、 その先に耳栓がついている。 補聴器からチューブを通り、耳栓から出る音を聞く。 耳穴形が使えない人や、装用者の好み等で使われている。 【長所】・軽度〜重度難聴用の、多くの機種が揃っている。 ・マイクとレシーバの位置が多少離れているのでハウリングがおきにくい。 ・スイッチやボリューム操作が比較的容易。 ・比較的故障は少ない。 ・価格も安いものから高いものまでバリエーションが豊富。 ・髪の毛の長さで補聴器を隠す事ができる。 【短所】・汗などの影響を受けやすい。 ・耳の上にマイクがあるので、若干、音が拾いにくい。 ・耳に掛けるので、下を向いた時ははずれやすい。 ・メガネをかける時邪魔になることがある。 ・帽子をかぶった時などにハウリングが起きる事がある。 ・一見簡単そうに見えるが、人によっては装着に手間取る。 ・装着する人によって、既成の耳栓が合わない時がありイヤーモールド という耳がた耳栓を作る必要がある。
3.ポケット型
ポケットに入れて使用する事が多いので、ポケット型と呼ばれているが、 箱形ともいう。マイクは本体に付いており、補聴器が置かれたところが 音の入る場所になる。本体とコードでつながったイヤホンで音を聞く。 【長所】・軽度から重度の難聴に対応する機種が揃っている。 ・マイク部を音源に近づけることで、音が拾い易くなり、周りの音の影響を受 けずに聞き易くなる。 ・ハウリングがほとんど起こらない。 ・ボリューム操作、スイッチ操作が見ながらできるので、指の不自由な人でも 扱い易い。 ・電池の寿命が長い。 ・価格が安い。 【短所】・コードが邪魔になる。 ・布のすれる音、周りの雑音が入りがち。 ・マイク部の向きによって、聞きたい音がひろいにくくなる。 ・動く時に邪魔になる。 ・大きくて目立つ。
4.メガネ型
今はほとんど使われていません。現在では、あえてメガネ形にする 理由はないので、選ぶことはないでしょう。 【長所】・外見から補聴器としてあまり目立たない。 ・両耳装用する際に便利。 ・伝音声難聴に適した骨導式も用意。 【短所】・遠視用、近視用とメガネをかけかえる方には不便。 ・メガネ自体が重くなる。 ・メガネを外したら、音は聞こえなくなる。